作成者別アーカイブ: 緑字斎

見夢録: 2013年10月03日 身も心も消滅してしまうような

しばらく、いろいろあってサイトを開店休業の状態にしてあったのだが、あまりほうっておくと身も心も消滅してしまうような気もして、というよりやれることはやっておかなければという気持ちになった。しかし、何でもやれるわけではないので、「動的作品行為」のページでだけでも新作を公開していくことにした。もう、かまえている時間もないしなあ。

見夢録: 2013年09月25日 「阿吽」第9号のことなど

○詩人・金石稔氏から注目の季刊詩誌「阿吽」第9号が届きました。今号も大冊、23人の詩人・小説家・翻訳家・画家が集まっています。個人でこれだけの雑誌を刊行し続ける力量に感服しています。作品の質・内容もますます高まりをみせています。私は油絵と短篇で参加していますが、今号には故・夏際敏生さんの遺稿詩集「ヘルクレス座球状星団ホット・ライン」の掲載が実現しました。ブログ、同誌発行先は以下の通り。(定価1000円)

http://blogs.yahoo.co.jp/shty2jpjp/MYBLOG/yblog.html
現代詩塾 「阿吽塾」塾報「阿吽通信」 ブログ

kyuya@ksf.biglobe.ne.jp
E-mail: 阿吽塾塾長 綾子玖哉

○下記の記事の続きなれど、昨年旅行用に入手したタブレット端末Nexus 7にEvernoteというアプリを仕込んで、自宅ネットワークと同期させている。これまではLotus Notesなどでさまざまのテキストデータベースを蓄積していたのだが、このアプリを利用するシステムで個人用にはやりたいことがほぼ実現できるようだ。これまで、自宅ネットワーク管理とかデータベース管理を開発会社並みにやろうとしていた苦労からようやく脱却できるのではないかと考えている。何のためにこれまでこだわっていたのか知らないが、果てしのない物語を終えることができるかもしれない。サーバーが朽ちれば、もう購入なんかしないぞ!!

○近ごろ、先々のことに思いをいたして、積年の願望であった生地・洛陽旅行を実現した。最初というのも妙だが、最初にして最後、ふたたび彼の地を踏むこともない。若き父と母に抱かれて、逍遙したに違いない古い街を、そのときたしかにとても懐かしく夢想していた。

見夢録: 2013年04月16日 加藤郁乎氏のこと

少し前、昔いささか交流のあった俳人・加藤郁乎氏が物故されていたことを知ることを得た。ずっと前に「詩学」に寄稿した氏へのオマージュを、あらためて「動的作品行為」ページの先頭に掲げ、かの人の偉業を偲ぶこととする。

文献等に収録されているかどうかは不明だが、次の数句が私宛のハガキなどに記されていた。何かに資することもあるかもしれないので、ここに記す。

○年立つや一二三四五六七 郁乎
○世にふるハ不益流行なゝへんげ
○ふところに江戸切絵図や柳散る(柳は異体字)
○葦原の中ツ国たり初気色 郁乎
○米こぼす日本および日本人 郁乎
○ひるがほの北鎌倉ハ北枕
○年酒につきゆきはなや老措大 郁山人
昭和59?64年 旧字旧かな
合掌

見夢録: 2013年03月 只石善士さんの遺骨のこと

○昨年晩秋に北見市、帯広市を旅し、若いときからの友人で永年演劇活動を続けていた故只石善士氏の遺骨を納めた真宗大谷派帯広別院に訪うたときの写真を、追悼文に掲げた。日本の前衛アートを共に闘ってきたこの同志への追悼文は「動的作品行為」ページに登録してあります。
このブログ内では飛翔する肉体(追悼)――演出家・只石善士にに再録。

見夢録: 2011年11月16日 展示会の紹介

私のホームページに以下の紹介をしたので、ここに記録しておく。

○11月16日: 今日はなかなか素晴らしい展示を体験できたので、ぜひ、ご紹介したい。
●その1 田鶴浜洋一郎展 2011.11.14-11.22(日曜休) みゆき画廊/銀座6-4-4 銀座第二東芝ビル2F 03-3571-1771
 田鶴浜さんは、私が土方巽さんと会っていたころに刊行した詩誌「緑字生ズ」5号の巻頭に特集した、土方さん第一の弟子である芦川羊子さんの舞踏の写真を撮影した人で、現代日本画のアーティストである。今回の展示はM100号20枚を一挙に画廊の四面に繞らし、水分を含んだ空間いわば地球の大気と海を混交させて呑み込んだ、モノクロームの、動的で静謐な大作品である。そして、私が感心したのは、それらが情緒的な(つまり意識・意識下の精神のような)レベルとは異なって、より根源的な「思考」と結びついているように思えたからである。このような質の展示はなかなか体験できないので、ぜひ諸氏にお勧めするしだい。
●その2 池田龍雄「遊びの空間」 2011.11.12-12.11(600円・月曜休) ギャラリーTOM/渋谷区松濤2-11-1 03-3467-8102 www.gallerytom.co.jp
 日本を代表する前衛アーティストの池田さんのオブジェを中心とした小品展。並みのシュールレアリストならば意識下の精神の解放を表現すれば済むのだが、この御仁、この肉体の抑圧のレベルにとどまらず、もっと別の次元への思考アンテナが躍動している。今回のオブジェ展は量子コンピューターを思わせる物質と感覚の不思議な出会いに満ちている。動きの根元にあるのはあるいは男女のペアであり、あるいは粒子反粒子のペアであり、つまるところは物理学的な対称性を思わせる思考なのである。

というアクシデンタルな具合で、一日にしてこの素晴らしい展示に遭遇できたことで、震災以来の描けない描けない病から抜け出られそうである。

また、池田氏に、次のような前書きを付けて手紙を送付した。
「ご案内いただいたギャラリーTOMでの作品展を体験しました。どうもありがとうございました。
今回はダイレクトに池田さんの宇宙論を垣間見ることができて、とても興味深いものでした。
早速帰宅して、展示についての紹介を私のWEBサイトに載せました。
銀座での田鶴浜洋一郎さんの展示の紹介もあります。」
これについて、池田さんから、折り返し葉書が来たので、その抜粋もここに転載しておく。

たしかに、あなたの慧眼によって見透されたとおり、ぼくの作品、描いたり、箱に入れたりしている作品――例えば、男と女、メスとオス、陰と陽などが対になっているような作品の下には、「相反するものは相補う」という、ニールス・ボーアのあの「相補論」が、しばしば踞っています。
世界が動いている、世界を動かしているエネルギーは、当然、そういう相互作用によって成り立っているはずだと考えられるからで、それは、ぼくの世界観でもあります。同じく、それはまた、ぼくの芸術観でもあるわけです。(池田龍雄)