無数のもの、ひとつのもの、限りのある……

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「一回きりの全体性。ただ一瞬だけの全体性の回復」「あなたとわたし。個別性と全体性が一致しているもの。わたしたちが抱合しているこのときだけは」永遠に分離したものがすでに一体となって、男と女というペアの粒子が内部と外部を壊滅させて、始まりそのものを提示している。偶然だけが誕生させる数々の神話。

そこにはただ沈黙だけが残される。その「場」は空虚、エネルギーだけの場所。けれども、力強いそれぞれの意志が輝いているのだった。この無の世界は空間と時間を逸脱しているはずだ。瞬間でありながら、持ちこたえる持続。権力の介在がないところで、暴力の発動権を行使するものたち。夢の夜行列車であるならば。

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