それでも一歩、ちかづく――E-mailをもとにした構成詩

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「甘えるのも少し気が引け
 すぐに一個とスライスした数枚のチーズで
 友人の八百屋のヤオシンのご主人のほうから」
仕事を怠けて片付けものもの ばかり
プラネタリウム・チェアをつくつくり
若い連中なので 放射能は避けたく てくてく
「塩加減はベスト、茹で方もベストでしたよ。黄身の中央部のとろみも固ゆで好みのぼくには」
仏壇の引き出しの魔除け (!)として しまって
生意気に どちらが いっそ うそ
夜昼逆転して 昼の世界から ははなれ ばなれ
身軽にならなければ なれ

○年の瀬のあわただしくもあり切なくもありあり

ふたたび皮がふくくれてから 湯をきりきり
せいじかでしがない器に
「あの種の青はいいですね」
正月も日常日常も非日常
わけのわからないゆゆ
にくぐらせる にたっぷり
ひらがなだとおやじとひとさじ
ひらがなのほかにあるか

達磨となりて一歩 外に出ぬことはない
ひきこもりでくよくよ
世の中とは縁がない よくよくよ
「原稿だけはカットしないで、とってて下さい」
にんにくねぎやにらなどをたっぷり ぷり
「はや不要です
 備えがつねには必要でないから」

私とともに散逸するに ちがいなくなく
「たくさんめうつりするほどにあり」

久しぶりに声を 眠いの の
非日常的 きもちがたかぶるぶる
知性のかわいた諧謔性
鋭角的で繊細な思考
イメージの織物 造形的な夢
つながっていることばのなかに特有
情緒情感とは異質 のこと ば
それ自体のしっとり とりと 断じて
物理的なものの アトモスフィア
光の暈(かさ)のがの つよいよい
理由なのか のか

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