水のくぎり

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枝を伸ばそうと膨れる樹木のサイクルだ
遠いところから支配を軽蔑することは容易だが
怒りはとても小さく、個々のイベントから発生していても
言葉の中の言葉を包む多義性、その靄からたちのぼる紡錘状の旋律
弱い相聞の声が跡切れて、青白い通路が、林道が切断される

精神のありかも動いている。個々の怒りにけりをつけることが、戦いのはずなのに。多義性を紡ぐわたしの数々の思考が動いている
風塵となって逃げまどう鳥類の後を襲い、夜を引きずる百虫の王たちよ。虫の形の滴に棲まうもの
原始林とその運河はさらなる野望を抱くとしても、獣類は荒々しい影を置き忘れてしまった
開かれもせず漂いつづける眠りの燦きの、焼け爛れる砂地に

物理的世界では継承は意味を持たない
継承をもった時点でファシズムとなるだろう
紡がれる破片、その膨大な量において
意識が何処にあるともいえぬ、冠状波紋で囲まれた、どろりとした液体
わたしには、ディーナがその顕著な典型なのだ

暗闇の指を開いてみると、秋の光の中に鎖されることもなく
星々の移動が突発的な予定調和をもたらすのだ
混濁の底に横たわるものの、開かない瞳の内側では

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