水のくぎり

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「多重的な意識が引き裂かれてゆくことで立ちあらわれる批評性というものが、感性とか抒情性などというものよりも実はたしかなものとして認められるのだが、そこまで意識が降りてゆくときに立ち上がってくる原初的な思考のふるえには、これまでありえなかった世界とか存在とかを造形する航路が開かれている。」
「他人と同じに歩かないという意志があるかぎり、詩を書きつづけることが可能なのだと。」
――だれに宛てたものか、古いメモランダム。

 
わたしはディーナから離れ、鋭い皮膚感覚に突き動かされる
骨格の奥に深い夜がひそんでいるとしても

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