現代詩論 悪魔の受感 慶應大学『文連新聞』, 1974

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 作品言語は訴えたり、まして感動させたり、意味を与えたり、人間に価値あるものとして映ったりはしない。作品言語が次なる語をおびき出す、あるいは衝き動かす、その構造自体が多くのことを語るに過ぎない。作品は、誰に対しても語りはしないし、与えもしない、事実は、見えもしないのである。作品は、ただ己れの彼方へ、凄絶な狂乱のダイヴィングをするだけである。〈了〉

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