旧作:197403: 魔の満月 第二部(習作)

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命名者
ごく単純な気流の構成法が記号化される 尾翼の取りつけていない双発機が そのポイントに重なる 赫い牙 むきだしの暗黒 若々しい熱意のつらなり 山脈が 流謫の儀式 小動物がその洗礼をうけて跡形もなくなる 焼け爛れる砂地にひっそりへばりつく布地のような植物群 これらを生体解剖して紙のへりへ定着させると ある種の海図が浮かぴでる 白熱の切り抜き空間から 恨み言の決まり文句が訪れる その裏側には生命体の魔術が織りなす 重金属の液が 充填してはある そのたぴに衝突をつづける飛行体の あてどない 四散 神殿はその靄からたちのぼる紡錘状の旋律である だが朽ちながら歪みのうちにある柱廊には可視性を吸収する性質を与えられる それは拡がりを閉ざす 最後の永遠 予感にあふれる群青の波が擦り抜ける

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