未刊行詩集『strandにおける魔の……』14: astérisque

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腹部が透明になる 焼却炉の中の楽器 凍る石仏
惑乱する補聴器 波 波 光
悪徳の膝 その絵画的美観 吃音
黄金の水質 洞窟を充たす仮定
炎の街並
匙加減
入水
便
架ける犬歯
はじける桃 飛び散る産毛
腹違い 充血している 竜巻と空想家
大陸 カリブ海と黄河 耳うちせよ
河岸に立つ少年 尻軽な人非人
意識という潅木 その壷
Sirius 濃紺の夜空 微妙なる電波源
ふたつの蟻地獄の重複 破損するかまきり
ゆらゆらたなびく狼烟
海底 くつがえる形式論理
脳細胞 くたばりぞこない
裂け目が 納税義務が 腰くだけの渡り鳥め
逢引きの暗号め
星は物憂げな精神科医 人種の冠状波紋
的中したぜ このあばら屋が 費えはいらぬ
栄誉はいらぬ 消滅と同時に空中散歩
硝子の見解 やむなく早熟
辻々の凹部に 不快な湖 おぼつかぬ老齢
囲いという属性 お喋りな変貌
貪婪な靄よ かつ一枚岩の絶壁
風が変わる 乾いた熱 三角錐
若死にする王の王 地崩れと星移
水の世紀 火の世紀
眼は見る道具ではない
翔ぶ 硬い熱 バネが 花が
語のアラベスク

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