(Roma)

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映画とは芸術断片なのか
時間の断片なのか 複数のシーンが
結びついて 造形するフィルム
その航路が 開かれ

それでも個々のシーンの
それぞれの記憶の中に 刻まれる
ローマが変わるのではなく
人間が変わると
それぞれに刻まれて

娼館の滑稽さと猥雑さ 下半身の
思いつきは すましてもいられない
開かれた映画手法にも
思考が実在していなければ

構造の内側から見るときは
ドキュメントの大小は相対的なので
断片を捏造し その断片をつなげて
さらにつなげて つなげていく

ドキュメントの手法の
下品さと 喧騒と すさまじい食欲
断片は歩かない一枚の絵画だから
独立した断片をあつかうものだから

ボードビル劇場の卑猥さや
サーカスへの(幼年期への)憧憬の
あるかぎり 意志の
あるかぎりの 重要な方法だから

ファシズム時代のイタリアでも
絵画の一枚一枚が それぞれの
実在が 存在論の起点だから

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